五十君商店

五十君商店先輩×若手 特別対談
CONVERSATION

畠中悠貴
ER時計修理事業部所属
2013年入社
入社後は東京営業所に配属され、5年半営業として勤務したのち、2019年5月よりER時計修理事業部へ。営業部時代は法人営業担当だったこともあり、ER時計修理事業部ではお客様とのダイレクトなつながりに今までとは違う面白さを感じている。面倒見の良い先輩社員
中村紗彩
ER時計修理事業部所属
2019年入社
時計の販売員と修理業務の経験を経て、修理スキルを上げたいとの思いで、2019年、五十君商店に入社。前職では部分的な修理業務が多かったが、五十君商店では修理品を受け取ってから見積作成、実際の修理業務まで進行管理する機会に恵まれている。勢いとやる気は誰にも負けない、期待の若手社員

ダイレクトにお客様とつながり、あの手この手で修理方法を考える、それがERの面白み

−まずお二人のER時計修理事業部(以下ER)での業務について教えてください。
畠中ERの中には、インターネットで修理を受け付ける部門と、直営の実店舗があります。私はインターネット部門の管理業務の責任者を行っています。
中村私はインターネット部門ではメール対応を中心に行っています。実店舗の方は、新川崎と本川越の2店舗を中心に見ています。在庫や売上の管理、修理品の見積を確認したり、あと実店舗の方は、POPやレイアウトの変更も行います。実際に足を運ぶのはそれぞれ週に1~2回ほどです。
畠中中村さんには実店舗と、ネット部門の業務を一部やってもらっていますね。毎朝打ち合わせして、例えばお客様のこのメールはこういうふうにお返ししましょうとか。
中村ネット部門は日々メールが来ますので。
畠中中心業務はメールの返信ですね。毎日何十件と問い合わせをいただきます。中村さんからは「こういうメールを送りたいんですけど問題ないですか?」と聞いてもらって。

−以前の業務と、ERとの違いは?
畠中私は以前、営業部に所属しておりまして、お客様は法人だったんです。現在のERではダイレクトにお客様とつながるというのが一番の違いですね。
中村私は前職も時計の会社におりました。そこのメイン業務は販売だったんですが、売上としては販売よりも有償修理の方が大きかったんですね。とにかく修理修理の毎日でした。その場で電池交換をしたり。前職も現在も時計の業界だからとても時計が好きみたいですが、じつは私、そんなに時計に興味なかったんですよね……(笑)。
畠中(笑)。そうなんだ。
中村私、今も「興味ある?」って聞かれると……。普通です(笑)。
畠中でも、うちの会社、けっこうそういう社員多いよね。
中村興味は普通ですけど(笑)、でも修理の知識はつけたい!と思っていて。以前の会社は複雑な修理は各ブランドやメーカーに出していたんです。自分たちで修理しないし、メーカーから断られたら修理不可としてお客様に返すしかなくて。でも五十君商店では他社で断られたとか、とても古い時計でも自分で修理するじゃないですか。そこに面白みを感じます。とはいえ私はまだ、中の機械のことなどは、わからないことが多いです。とくに初めは、この部分はどうしたらいいんだろう?どういう修理方法なんだろう?とか、ひとつひとつぶち当たって調べて、という繰り返しでした。で、お客様との初めてメールは、かなり重要なんですけれど……。

畠中若さなのか?(笑)やたら勢いあったよね。
中村はい。自分でもあんまりよくわかっていないのに、バンバン送り返しちゃう!みたいなところがありましたね……。
畠中メールだから長考してから送っていいのに(笑)。
中村そうですよね。焦るあまり、自分で考えたひとつだけの可能性を断定的に伝えてしまったりしていました。例えば純正部品がない場合は汎用部品になる可能性があるとか、可能性も含めて細かな部分まであらかじめしっかり伝えないとダメだよ、ということを指導いただきました。
畠中でも、内容に関しては、本当によく調べてやってもらっていますよ。
中村ありがとうございます。
畠中お客様とのメールは残しておくからね。過去にいろんなスタッフがいろんなお客様とやりとりした実例が残っているから、お客様からのご相談には似ている内容も多いし、それらを組み合わせてある程度のフォーマットは作れるんだよね。でも、そのお客様に完璧に合った内容かと言われると不十分。その点をこう加えて、ここは削って、とかそういう細かい部分を私は見させていただいています。

中村一回私の説明不足のせいでお客様とのメールのラリーが終わらなくなったことがありましたよね。これは何?これは何?って質問攻めになってしまって。でもお客様が修理したいって思っているのなら、早めに修理キットを送って、スムーズに修理まで進んだ方がいいですよね。時間が長くなると結果的にお客様にもストレスじゃないですか。以前の会社では基本的に電話で受け付けていたので、電話はけっこう得意だな!って思っていたんですよ。でもメールは文章だし顔も見えない。お客様からしたらネットで修理受付ってちょっと怪しいかもしれないですし、そこを払拭するのが難しいですね。
畠中聞かれたことをメールでしっかり正確に答えるというのはなかなか難しいよね。
中村正直に答えるのも大切だけど、マイナスなことばかり伝えてもキャンセルにつながりやすくなりますし……。
畠中私も営業をやっていたから、話して終われるほうが楽だなとは思う。でも文章に残すことでトラブルを回避できたりもするからね。お互いに証拠を持っているというか……(笑)。それはいい点だなと思いますね。

自分たちの常識は、お客様の「当たり前」ではない!そのギャップを埋めるのが、難しくも奥深いところ

−お二人関わった仕事で、思い出深いことは。
畠中中村さんと一緒の案件を協力してやる、みたいな業務はあんまりないのですが……。でも困ったことを一緒に対応した、というのはいくつもあるね。
中村そうですね。お客様は、言い方は良くないかもしれないですが、時計については素人の方じゃないですか。私自身もなにも知らないで業界に入ったので、そんな私が言うのもナンですが。
畠中どの部分のどこについて聞いてきているのかな?とか予想しながら答えたりするよね。こういうこと言いたいんじゃないの?みたいな。
−時計の持ち主と予備知識の差が大きいし、あまり突っ込むと専門家が意地悪言っているような雰囲気になりそうですね。
畠中そうなんです。あまり詳しく説明しても、「こっちは知ってるんだよ、わかるだろ?」みたいに思われてしまう。
中村するとお客様からも「無知で申し訳ございません」みたいな一文が入ってメールが返ってきちゃったり……。
畠中部品の名称一つにしても、私たちは当たり前にわかることがお客様は何のことを言っているかわからないこととかね。よくあるのが、リューズ?
中村リューズ!時計の盤面の横に付いている、出っ張った部分ですね。これリューズって言うんですけど……。
畠中つまみとか、ネジとか、言うお客様本当に多いよね。
中村アタマ、とか!
畠中・中村つまみ、ネジ、アタマ!(笑)
畠中でもこちらはネジと言われると裏蓋を止めているネジを連想してしまうので。
中村こちらは、取れたって言われると、どこのネジ!?って思っちゃうんですよね。
畠中するとネジなんて出っ張ってるの一つしかないじゃない!とかね(笑)。で、それでひとまず預かってみても、結局修理できなくてお返ししたり……。
中村時間だけいただいてしまうと申し訳ないですよね。
畠中確かに。でも、すごく感謝されたり、心温まる出来事なんかもいっぱいあるよね。「どこに行っても直せなかった時計だったのに、直してくれてありがとう!」とか「こんなにキレイにお戻しいただけるなんて!」と言ってもらえたり。こちらの発送しましたメールにわざわざお返事をいただくこともあります。それは実店舗でも共通なんじゃないかな。どうですか?中村さん。
中村そうですね。一言目に「本当に直ったんですね!」って言ってくださる方は多いですね。とくにアンティークとか親御さんからもらった時計とかを持ってきた方などは、安堵の表情を浮かべられたりします。
畠中お預かりする時点で父からもらった、母からもらったとか「どうしてもなんとかしたいんだ」っていう中で、五十君商店ならなんとかしてくれるんじゃないかって最後の望みみたいな形でいらっしゃる方が多いもんね。私たちだけでなく、五十君商店の全員が、なんとかしなければという気持ちで取り組んでいると思います。
中村でもその分、直せない場合には……。こう、けっこうグサッとくることを言われる場合もありますよね……。
畠中うん、反応は二極化するように感じるね。御社でダメなら諦めます、見てくれてありがとう、みたいなお返事と、きっと直してくれると思ったのに残念です、ととてもガッカリさせてしまう場合と……。正直、修理が出来ない場合もありますから……。できる限りお客様に残念な思いをさせないよう、私たちももっと頑張らないといけないね。

お客様の気持ちに添うことができた時、自分の成長と、仕事へのやりがいを感じます

−どんな時に自分は成長したと感じますか?この仕事のやりがいと、今後のスキルアップについて教えてください。
中村五十君商店は時計の修理を生業にしている会社です。修理品に目を通し、見積や直し方を自分の目で確認し、店舗のスタッフと共有して話し合って、それが現実に進行して実際に売上につながると、大きなやりがいを感じます。あとはお客様とのやりとりがうまくいった時かな。例えば、納期をお伝えしていても、「まだできないの?」と頻繁にお問い合わせくださる方もいるんですね。時計は貴重品だし、思い出の品なのでお気持ちはよくわかります。以前はそういうお問い合わせには焦っていましたが、今はあらかじめ調べておいたり、トラブル回避も上手になりました。お客様に安心していただけた時は、あ、ちょっとは私、慣れてきたかな?と思ったりもします(笑)。
畠中私の方も、お客様とのやりとりにすごく気を使っています。でもそれは逆にやりがいにもなっていて。とくにいい回答ができた、お客様の気持ちに添うことができたという時には、本当に大きなやりがいを感じます。今後深めたいスキルについては、偉そうではありますが、立場上、マネージメントスキルですね。みんなが働きやすい環境を作っていきたい、と思っています。
−畠中さんからみて、中村さんに今後こうなってほしいというのはありますか?
畠中中村さんについて私からいうことは、もうそんなにないかなぁ……。勢いは失わず、丁寧な気持ちを忘れないでやってくれれば。
中村ありがとうございます。
畠中能力は全然心配していないし、知識は日々積み重ねていくものなので。気持ちの面で、初心を忘れないようにね。
中村(笑)。丁寧に、初心を忘れずに、ですね。ありがとうございます。自分で思っているのは、まだまだ曖昧なところが多々ありまして。とくに私は店舗も巡回していますので、他の人が作った見積の確認には気を使いますね。間違った部品を選んでしまうと他部署にも迷惑をかけてしまいますから。そして今後は、店舗の方たちに任せられる部分も増やしていきたいとも思っています。店舗のみなさんは私よりも社歴が長い方ばかり。私が責任持って管理することも大切ですが、思いやる気持ちをもってコミュニケーションを取ることも心がけています。
−中村さんは、入社2年目にして、実店舗で責任ある立場を任されていらっしゃるのですか?
中村はい。初めの頃は行き違いもありました。うまく伝えられていなくて誤解を招いたり。でもここ何ヶ月かはきちんとコミュニケーションもとれ、私が言いたいことも理解してもらっています。店舗の方に頼れるところは頼って、褒めるところは褒めて。見積作成とかは慎重にやってもらう。そうやって一人ひとりがちょっとずつでも理解度を高めていくことが必要かなと思います。
−現場を整えて行くことに関しては、畠中さんの背中を追っていますね!
中村そうですね、本当に。でも畠中さんは優しいじゃないですか。私は、優しい人間じゃないので……。
畠中いやいやいや、業務を円滑に回す為に必要なのは、優しいだけが全てじゃないよ。というか私もそんなに優しいわけじゃないから(笑)。

知らないことが多くても、知識は積み重ねられる。探究心と行動力、物事を追求する志を持ってほしい

−では最後に、就活されている皆さんに、お二人からメッセージをお願いします。
中村私が大切だなと思っているのは、「知りたい!」という気持ちです。言われたことをその通りに作業するだけじゃなく、それ以上のことができないか考えたり、探究心を持つことが、とくにこの会社では大事なんじゃないかなぁと感じています。そして実際に動いて、調べたり聞いたりできることが大切だと思います。とくに私たちは時計の修理業として昭和5年からやらせていただいている会社ですから、難しそうなことでも諦めずに、できることがあるんじゃないかと自分で追及する気持ちが必要だと思うんです。一人ひとりのできることが増えれば、結果的にお客さんに喜んでいただけるので。
-自分で追及する気持ち、ですか。
中村はい。以前の会社では修理不可で返してしまうことが多かったんです。でも今思えば、できそうなことをやらずに、お客様から「残念です」と言われていたなぁと。以前だったらそのままお返ししていた時計でも、今ここでは直していますから。できることはないか、自ら考え、動き、修理を追及するっていう志を持った方に加わっていただけたら嬉しいですね!
-畠中さんは。
畠中安心して入ってきてほしいですね。というのも、五十君商店は業界の中でもすごく専門的な会社だと思われがちだと思うんですけれども、私も含めて、ほとんどが未経験で入社している人間ばかりなんです。それこそ、さっき話題に上がったリューズとかもわからない状態で。でも毎日仕事に取り組んでいけば、必ず知識は増えていきます。それにお客様との対話の中で、仕事にはどんどん慣れていきますし、そういうことを経験した先輩がたくさんいます。だから業界にも、会社にも不安を持たずに入ってきていただけたらなと思います。
−お話をお聞きすると、喜びも大きなお仕事ですよね。
畠中そうですね。やはり特殊な仕事だとは思いますので、みんなができることではないです。でもその分、修理ができた時にはすごく感謝していただけますから。これはすごくやりがいになります。私は直接修理をしているわけではありませんが、窓口に立ってお客様と接しているので、自分が直した感覚が直接自分に返ってきますよ。
−キャリアの面でも実績を積ませてもらえる会社ですね。
畠中そうですね。私もまだ7年目で、中堅になろうかというところですが、こうやってメンバーを抱えていろんなことができるようになりました。入ったばかりでも責任を持った仕事をさせてもらえたり、ね、中村さん?
中村急に私に振りますね(笑)。
畠中私たちの「対談」ですから!でもそうやって、入社して1年も経っていないのに、店舗のキーマンになって、メンバーを抱えてやれるくらいになるわけなので。そういうのは、この規模の会社ならではなのではないでしょうか?一人ひとりに裁量があって、なんて言うんでしょう、歯車にならず、自分で考えてものが進められるというのが。
中村毎日のルーティーンも、あるようでないですもんね。決まり切った仕事をやっていればいいというものではない。毎日何十件、毎月何百件と修理の依頼が入ってきますが、同じように見えて全部違うものですから。ブランドも、希望の修理も、すべてがオリジナル。それをこの少人数でやっています。その代わり責任は大きいですけれどね。

みなさんへのメッセージ

畠中やりがい、条件、待遇を妥協せず、ずっと働いていけそうな会社を見つけてください。どんな仕事でも、毎日積み重ねていけば、きっとできるようになります。

中村常に「知りたい」という気持ちを持てる、自分が成長できるような仕事が天職だと感じます。探究心を持ち続けられる仕事と、皆さんが出会えますように。

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