はじめに

Rolex は、
工業製品として高い完成度を持つ時計ブランドです。
そのため、
同じ年式、同じリファレンスであれば、
同じ状態だと考えられがちです。
しかし修理の現場では、
同じ条件で作られたはずのロレックスであっても、
内部の状態がまったく異なるケースを数多く目にします。
本記事では、
なぜロレックスに個体差が生まれるのかを、
修理の視点から整理します。
製造時ではなく「使われてきた時間」が違いを生む
ロレックスの個体差は、
製造時の精度差によって生まれるものではありません。
違いは使用後に現れる
実際の違いは、
製造された後、
どのように使われてきたかによって生まれます。
使用頻度。
使用環境。
装着時間。
衝撃の有無。
これらが積み重なり、
内部の摩耗や負担のかかり方に差が出ます。
使用環境が内部状態を変える
同じRef.であっても、
置かれてきた環境は大きく異なります。

日常使いと保管中心の違い
毎日装着されてきた時計と、
週末のみ使われてきた時計では、
内部の摩耗速度が異なります。
汗や湿気。
気温差。
衝撃。
これらの影響は、
長い時間をかけて
確実に内部へ蓄積されていきます。
修理履歴が内部構成を変える
ロレックスの多くは、
長年の間に複数回のメンテナンスを受けています。
何が交換され、何が残っているか
どの部品が交換され、
どの部品が当時のまま残されているのか。
どの程度の調整が行われてきたのか。
これらの履歴は、
現在の内部状態に直接影響します。
外装がきれいでも、
内部は異なる年代の部品が混在している、
というケースも珍しくありません。
数値が近くても状態は同じではない
タイムグラファーの数値が近い。
動作が安定している。
数値では見えない部分
こうした情報は参考になりますが、
それだけで状態が同じとは言えません。
摩耗の位置。
負担のかかり方。
これから先の寿命。
これらは、
内部を確認しなければ分からない要素です。
ロレックスの個体差は「例外」ではない
ロレックスの個体差は、
珍しいものではありません。
長く使われてきた証
むしろ、
長年使われてきたロレックスほど、
個体差があるのが自然です。
だからこそ、
同じRef.だから同じ対応、
という考え方は通用しません。
ロレックスは、
一つ一つを個別に見る必要がある時計です。
モデル紹介
Rolex
1960〜70年代
Ref. 1016(エクスプローラー)/Ref. 1675(GMTマスター)
これらのモデルは、
同時代に製造され、
同じ目的を持って使われてきました。
しかし修理で内部を確認すると、
摩耗の進み方や部品構成は
個体ごとに大きく異なります。
同じRef.でも中身は違う。
この事実を最も実感しやすい世代のロレックスです。
五十君商店が考える
ロレックスの個体差との向き合い方
五十君商店では、
ロレックスを
モデル単位ではなく
個体単位で見ています。
判断の出発点は「内部」
製造年やRef.は、
あくまで参考情報です。
重要なのは、
これまでどう使われ、
どのような修理を経て、
今どの状態にあるのか。
その時計固有の履歴を読み取り、
適切なメンテナンスを考えます。
修理のご相談について
宅配修理・来店予約のご案内
ロレックスの状態は、
外から見ただけでは判断できません。
五十君商店では、
状態確認を前提とした
ロレックスの修理・メンテナンス相談を承っています。
全国対応の宅配修理サービス
全国から時計をお預かりできる
宅配修理サービスをご用意しています。
専用の梱包キットを無料でお届けし、
往復送料もかかりません。
宅配修理の詳細はこちら
https://www.igimi.co.jp/packing-kit/
店舗でのご相談・来店予約について
お近くに店舗がある場合は、
直接お持ち込みいただいてのご相談も可能です。
来店予約・店舗情報はこちら
https://www.igimi.co.jp/
まとめ
ロレックスは、
工業製品としての完成度が高いからこそ、
個体差が見えにくい時計です。
しかし、
同じ年式・同じRef.であっても、
内部の状態はまったく異なります。
一つ一つの個体を見極めること。
それが、
ロレックスと長く付き合うための
最も重要な前提になります。