「いつも身に着けている時計が突然止まった」「海やプールなどのレジャー施設で遊んでいたら、時計に水が入って動かなくなった」「腕時計を落としてしまって、ガラスにヒビが入ってしまった」など、愛用の時計が動かなくなったり、修理が必要になったりした経験はありませんか?
症状に気づいたら早めに時計修理の専門家へ診てもらいましょう。そのまま放置しているとますます修理が難しくなり、費用も高くなってしまいます。
ここでは大切な時計に起こりがちな症状と修理内容、修理費用の相場について詳しく説明をしていきます。
2023.08.01
「いつも身に着けている時計が突然止まった」「海やプールなどのレジャー施設で遊んでいたら、時計に水が入って動かなくなった」「腕時計を落としてしまって、ガラスにヒビが入ってしまった」など、愛用の時計が動かなくなったり、修理が必要になったりした経験はありませんか?
症状に気づいたら早めに時計修理の専門家へ診てもらいましょう。そのまま放置しているとますます修理が難しくなり、費用も高くなってしまいます。
ここでは大切な時計に起こりがちな症状と修理内容、修理費用の相場について詳しく説明をしていきます。
時計本体の右側に付いている出っ張りは「リューズ」と呼ばれます。
リューズがねじ込めない、最後まで閉まらず空回りする、リューズが外れたなどの症状があり、ネジ山の劣化が疑われる場合は、リューズとチューブの交換が必要となります。
一般的な費用相場は5,500円~。有名ブランドの腕時計なら8,800円以上かかることもあります。
放置すると、雨の日や手を洗った時などちょっとしたことでリューズ部分の隙間から水が入り、さらなる故障につながることもあるため、不具合を感じた時点で交換するようにしましょう。
また、リューズが、硬すぎたり、緩すぎたりして時間を合わせられない症状が出ることがあります。原因として、ゴミの混入やパーツの摩耗・破損、錆、油切れなどが考えられます。無理に引っ張ると破損することもあるため、時計修理専門店などに相談することをおすすめします。
【関連コラム】 時計のリューズが硬い・緩い・外れてしまう原因と対処法
クォーツ式時計の電池を交換しても動かない・すぐに止まる、あるいは機械式時計が止まった、時計の内部から異音が聞こえる、時計を振ると音がするなどの症状がある場合は、時計内部に故障が起きている可能性があります。
オーバーホールを行って、内部の様子を点検した方がよいため、すぐに時計修理専門店などに相談しましょう。
オーバーホールとは、分解掃除のことです。大切な時計を分解・洗浄し、油の注入やネジの調整、必要であれば部品の交換を行い、新品のような機能・美しさにすることです。
時計の中でも特に、機械式時計は定期的にオーバーホールすることで何十年も使い続けることができます。
腕時計は3~5年を目安として、定期的なオーバーホールが必要です。オーバーホールの費用はクォーツ時計で13,200円~、機械式時計ならば16,500円~程度が相場。
ただし時計の状態によって異なるので、見積もりを取って確認した方がよいでしょう。
>オーバーホールの料金表はこちら
オーバーホールについて詳しくは、以下の記事をご参照ください。
>【オーバーホールの期間】大切な時計のメンテナンスのタイミングとかかる期間
長年時計を身に着けていると、金属製ベルトも革製ベルトも錆や、経年劣化で傷んだり汚れたり、壊れたりすることがあります。
その場合は、ベルトを丸ごと新しいものに交換するのか、それとも不具合のある部品のみ交換・修理を行うのか、状況によってさまざまなケースが考えられます。
ケース別に費用相場を見ていきましょう。
金属ベルトの長さ調整で、コマ取りをする場合の工賃は、550円~1,100円程度が相場です。
革製のベルトに穴を開けたいという場合は、4,400円程度で1穴を新しく打てます。
部分的な破損や不具合の場合は、時計修理専門店に依頼すれば、ベルトそのものの交換ではなく、破損部品の交換や修理での対応が可能です。
中留が閉まらない場合、クラスプ(ベルトの中留金具)が完全に破損していれば修理は難しく、交換が必要となります。部品代とは別に、1,650〜3,300円程度の工賃が必要となります。
なお、部品が完全に破損せず、残っている状態の場合は、ロー付けやレーザーによる溶接修理も可能で、見積もりを取ってからの修理となるのが一般的です。
ベルトの交換は、時計の扱いに慣れている人なら自分で行うこともできますが、大切な時計を傷つける可能性もあるため、時計修理専門店などに依頼することをおすすめします。
ベルト本体の代金とは別に、工賃がかかります。
工賃の相場は、1,650〜3,300円程度。高級時計の純正ベルトへの交換を、メーカーに依頼する場合は、ベルト素材によって大きく値段が変わってきますが、ベルト本体の代金と工賃を合わせて数万~10万円以上かかる場合もあります。
時計の不調で最も多いのが、「時計が動かない」「時計が止まった」という症状です。動力として電池を用いているクォーツ式時計の場合、止まる原因の多くは電池切れです。電池の寿命は、時計の種類や使い方によっても異なりますが、一般的には2~3年、長いものですと5~10年というものもあります。
実は、多くの時計には電池切れを事前に知らせる機能が付いています。秒針が2~4秒ずつ進むという症状が出たら、電池交換のサイン。時計が止まる前に、時計修理店などで電池交換をしましょう。面倒に思って、電池切れのまま放置しておくと液漏れが生じ、内部部品に影響を与える可能性があるため、ご注意ください。
寿命により電池が切れた場合は、「電池交換」できちんと動き出すようになります。金額は業者や修理する時計によって異なりますが、工賃を含め1,100円~6,600円程度が目安となるでしょう。
なお、弊社(五十君商店)でのブランド別電池交換料金表や所要時間、注意点などについて、以下の記事で詳しく解説しておりますのでご参照ください。
>【腕時計の電池交換】 値段とやり方、自分でやる場合の危険性まで全て解説
電池交換しても動かない、電池交換してもすぐに止まるなどの症状がある場合や、そもそも電池を使わない機械式時計の不調については、油切れや水(ゴミ)の侵入、歯車の消耗、コイル切れ、液漏れ、磁気の影響などさまざまな原因が考えられます。
いずれの場合もオーバーホール(分解掃除)を行って、原因を特定することをおすすめします。
時計をどこかにぶつけてしまったり、落としてしまったりして、ガラスにヒビが入ったり割れたりすることがあります。その場合は、修理・交換が必要です。
修理・交換代金は、時計の種類や風防素材によって異なります。
ガラス種類 | 価格 |
---|---|
アクリル風防 | ¥6,600~ |
ミネラルガラス | ¥11,000~ |
サファイヤガラス | ¥16,500~ |
なお、衝撃によってガラスにヒビや割れが生じた場合は、内部にも破損が起こっている可能性があります。また、ガラスが割れた場合も、細かい破片が内部の奥にまで入り込んでいることが考えられるため、オーバーホールが必要となることもあります。
アクリル風防に付いた傷をきれいにしたい場合は、磨きによって消すことができます。費用相場は2,200円~です。
時計を落としたりぶつけたりなどの衝撃で、時計の針が回らなくなったり、針が取れてしまうことがあります。また、針やインデックスの緩みなどが原因で、取れてしまったり、取れる際に文字盤や他の針に接触して傷ができたりすることもあります。
針の取り付け部分の緩みが原因の場合は、取り付け穴のカシメ直しが必要です。
修理代金は4,400円~が相場となります。再発の可能性がある場合は、部品交換をした方がいいでしょう。
また、時計を落として針が外れた場合や、時計のインデックス(数字や目盛りなど)が外れた場合は、オーバーホールを行い、他の部分にも不具合が生じていないか確かめることをおすすめします。
時計を使っていれば、どうしても汗や汚れなどが時計に影響を与えがちです。こうしたものから時計を守るのがパッキン。時計の寿命を延ばすためには、パッキンの定期的な交換が必要になります。
パッキン交換の費用は550円~が相場です。
時計は多くのパーツから成り立っており、「パッキン」もそのうちの一つです。汗や汚れから時計を守り、時計を長持ちさせるために必要なこの部品は、経年劣化などによって十分な働きをできなくなってしまいます。
パッキンの状態が悪くなると、ガラス(風防)に水滴が付いたり、内部に曇りが出たりします。また、錆を招き、時計やカレンダーが正常に作動しなくなります。ゴミの入り込みが見られることもあるため、早急な対応が必要です。
パッキンの交換は、比較的安価で行うことができます。550円~程度で交換ができるため、異常があればすぐに交換してもらうようにしましょう。
「時計」は、単に時を刻むものとしての存在以上に意味を持つことがあります。例えば、特別な思い出とともに日々時計を身に着けている人もいるでしょう。
「結婚式の時に、『これから一緒に人生を刻んでいきましょう』という意味を込めて、贈られた」
「仕事が軌道に乗った時、思い切って憧れのブランド時計を買った」
「父と母から、社会人になった記念に贈られた」
大切な人からプレゼントされた時計は、大切に使って、長い時を一緒に過ごしたいですよね。
壊したくない、大事な時計だからこそ、きちんとお手入れをしていく必要があります。そしてそのためには、定期的なオーバーホールを行う必要があるなど、大切な時計の維持に必要なメンテナンス費用も頭に入れておくことをおすすめします。
オーバーホールは、3~5年に1度ほど行うのがよいとされています。かかる費用や期間は店によって異なりますが、余裕を持って頼みましょう。また、オーバーホールをお願いする時には、信頼のできるところを選ぶことが重要です。
弊社「五十君商店」では、他店では難しいと判断された修理も引き受け、社内の経験豊富な技術者が対応して、よみがえらせることに成功しています。時計修理一筋に90年以上やってきた弊社には、それだけの知識の蓄積とスキル、そして熟練の技術者がおります。
ご愛用の腕時計のことで少しでも気がかりなことがありましたら、ぜひ弊社にご相談ください。
腕時計の修理内容と修理費用をまとめてみましょう。
オーバーホールは8,800円~大切な時計を長持ちさせるためのオーバーホールは、3~5年に一度が目安となります。大きな故障がなくても、3~5年に一度は定期点検へ出しましょう。
大切な時計だからこそ、時計修理はプロに任せるのが安心です。実績のある老舗の時計修理店である弊社(五十君商店)のサイトでは、修理症状に応じて考えられる原因や修理・対処方法が確認できます。